朝は前述の甘い朝食をいっぱい食べて出発。
ここは3つの温泉のうち、一番広い。そしてとなりにはもっと広いホンモノの水プールがある。(飛び込み台もあって、夫はここで首を傷めた)しかし、水プールの方は人が少ない。熱いくらいのお湯のプールに入ってしまうと、もうプールには寒くて入れない。お湯のほうが浮力が大きくなるから子供達も泳ぎやすいのだ。温水プールがいい、のわがままはモントリオールに戻ってからも続いて困った。
どこの温泉も目立つのが老夫婦。はしっこにずらっと並んでつかっている。だから真ん中に人がおらず、子供達は存分に泳げるのだった。温泉に限らず、北米の人は年をとってもカップルで行動する。だから、どうしても離婚、再婚が多くなるんだろうなぁ。どっちかに先立たれたり、心は完全別離の夫婦には住み難い国だ。日本はその点寛容だからなぁ。やっぱ、日本がラクかなぁ?
珍しくアジア系のおじさんがいて、向こうも同国だと思ったのか、最初ハングルで話しかけてきた。韓国からの旅行者で、娘家族と一緒にキャンピングカーで回ってるんだという。何日目なのか知らないが、疲れてる様子で、キャンピングカーなんて不便で快適じゃないのに、レンタル料は普通に宿屋に泊まるよりずっと高いんだ。と文句を言っていた。で、ときどきゆっくりしたいからモーテルに泊まったりしてほんとに不経済だという。金額を聞いて(忘れたが)キャンピングカーもいいな、と思ってたけど、その金額ならやめだな、と思った。
以前もどこかに書いたことがあると思うが、カナダ人のキャンプ大好きのあるお父さん、
「カナディアンロッキーはみんなキャンピングカーでまわってるが、あんなのキャンプじゃないぞ。あれはMoving Hotelだ。私は認めない!」って感じで彼にしてはきつくまくしたてていた。
「でもテントはこわいよ。熊がでるよ。」と反論すると、(まぁ、なんて稚拙なえーご)
「そうだ、それがスリルがあっていいのだ、それがほんとのアウトドアライフだ」と機嫌よく話す。そのうち彼らもこどもを連れて行くだろうから、ちゃんと確かめてやるつもりだ。ほんまやな?と。
しかし、ケベックからカナディアンロッキーに旅行にいく家族なんて、私たちの知り合いにはいなかった。そんなのは金持ちのカナダ人と日本人と韓国人だけだ。普通は大学生ぐらいで自力でいくもの、らしい。日本でいえば、北海道か。今でも北海道に家族旅行なんて金持ちだけだよねぇ?
ここも地味で人出のすくない公園だ。雨がふってきたので、あてもなくドライブをし、観光案内所で時間つぶしをし、あがったところで、スカンクキャベッジという巨大な植物の群生しているところを歩く。遊歩道が整備されていて、お散歩にちょうどよい。何かでてきそう、とびびりながらの散歩。
ここは前夜と一転して、モーテルの王道、といえそうな典型的北米型、旧スタイル安モーテルだった。安普請でおんぼろだが、「シーツもとりかえてあるし、コップも紙袋で包まれてるし、タオルも洗濯してあるし、トイレもきれいにみがいてるしね。上等よぉ。」とわざわざ部屋に入って言う。
ここは、前を走る道路がうるさいが、まわりはみんな芝生の草原でピクニックベンチもあり、貧乏ピクニック家族にはちょうど良かった。バンフ方面を観光するにはちょっと遠いがここで連泊することにした。バンフは宿泊費が高いから、どっちにしろ郊外に泊まることになるのだ。
ゴールデンゲイトモーテル(80ドル)