朝は早起きして(モントリオールに比べ時差が1時間ありみんなより早起きできるのさ)バンフのトンネルマウンテンまで行き、フードゥーという土柱が屹立する景色を見ながらピクニック。ここはいいですよ。自然の不思議の景色。おすすめ。
安くはない料金でゴンドラにのり、上に着くと、頂上まで行ける木づくりの遊歩道を歩く。それなりに楽しいが、帰り道、子供達に「あんたたち、こんど若いときにここへ来たら、ゴンドラつかわずに足で頂上までのぼりなさいね。」何事も過程が大事だよ。
ここは、観光バスが入れないので、マイカー組優越エリアだ。駐車場からの遊歩道は、渓谷の中程にはいつくようにあって狭い。二つの滝をめざして歩く。渓谷というのは日本に多いので、外国風情より、なつかしい日本だなの気分。プレーリーに住んでいる人ほどには感動がないだろう。
クートネイ国立公園へ入る。ここはバンフよりずっと南西にある国立公園。観光地としては地味なところだが、三大温泉のうちのラジウム温泉に入らねばなるまい!
車をとめて、上高地を思い出させるような風景の中、川をわたり奥地へ入ると、だいだい色のえのぐをだらーりとぶちまけたような鉄くさーい一帯がある。昔、ここの鉱泉をインディアンが染料として用いており、後には染色工場の採掘場もつくられたところ。放置されたままの道具がころがっている。なにかがあった跡をみるのはさびしいものだ。団体客がこないので一層寂しい感じがする。
宿へ向かう国道を走っているときに、岩を登るマウンテンゴート発見。野生動物の発見!はカナディアンロッキーの醍醐味のひとつ。
鳥やリスなどの小動物はトレイルしている時に出会うしかないが、車で走っていると、大きめの動物を見つけられる。「姿をあらわしてやってるぞ、喜べ」とのそのそ歩くくまや、「あんたらなんやのん?」と草をたべてる山羊とか、「わたろうか、どうしようか考え中」みたいなシカとか。
車にのってるものは、動物を見つけると、わきにとまり、ビデオやカメラをまわすので、後続の車も次々止まる。だから、車と人のあるところ、動物いるぞということ。第一発見者になると気持ちいいよぉ。動物の姿が消えたところで、やってくる車に「ウオーホホ、君たち遅すぎたね」という顔をしながら、車にのりこむ。なんて性格ワリイんだ!
しかし、お、あそこに車が止まってる!と後ろにつけたら、単におしっこしてるだけだった、というバツの悪いのもある。うちも、息子のおしっこで、数回他の車を惑わした。
クートネイをぬけてウィンダーミアという街へ。外れにあるエメラルドグローブEーステイトというB&Bへ泊まる。名前もすごいが、ここは外見はふつうの西洋式住宅ながら、ビクトリアン調というのか、ごてごてとかわいい、金持ち風の内装がすごかった。こんなところにガキ3人連れてきてすんません、と思うようなところだった。家族経営で、奥さんの趣味でこういう内装にしているという。すごーい、きれーい、とビデオもとったが、居心地はというと、うーん、だった。気を遣う。
朝食は、ブルーベリーパンケーキとマフィン。おいしかったが、夫は「朝からおやつじゃなぁ」と言った。この頃は、甘い朝食というものに慣れていなかったのだ。(今でも慣れないが)
バスタブがばかでっかくてジャグジー付きで、儲けは度外視、といった趣味的B&Bだった。しんごのおしっこがおむつからあふれなくてほんとうに良かったよ。(夫はうちよりチビ3人連れた家族にここを紹介したらしい。何事もなかったことを祈る)
夜はレストランへ。宿のおばさんに聞いてチップもいるようなレストランで食べたが、この日は暑かったのに窓もこわれていて開かないし、冷房もない(これは当たり前か)ため、暑くて暑くて、ピクニックにすればよかったわい、と思ったほど。
B&B(110ドル)