朝は近くの川べりでピクニック。もうすでにカンディアンロッキー山脈の中なので、その景色をみながら、毎度のことながらリッチな気分で貧相な食事、(パン、ハム、果物、牛乳)である。外はジャケットを着ても寒い。
車にのり、バンフへ出発する。未知の場所への旅行はわくわくする。バンフなんて、名前を聞いただけで、ユートピアみたいじゃないか。道路はきれいに舗装されていて高速道路のようだ。途中、バッファローパドックという、バッファローを保護している区域に寄り道する。バッファローは遠目でしか見えなかった。子供達は、その近くにあったプレーリードッグの巣がたくさんある場所に大喜び。
バンフは、カナダの軽井沢やなぁ
バンフへ入るとすぐこぎれいな繁華街。まず、観光案内所で無料の地図(どこでも地図はただ)をもらいみどころを教えてもらう。街はにぎやかで日本人を含めたアジア系パックツアー客がうようよいたはる。街は活気があり、おみやげ屋や高級ブランドブティックが軒をつらねる。大橋巨泉のOKショップがさすがに大きいし、客も入ってる。また、どの店も、日本人店員がいる。カナディアンロッキーで買い物したってしょうがないやろう、と思うのはまちがいかもしれない。大自然しかないところでは、こういう都会の香りが一層必要なのだ。(と今だから思える)
ちょっと俗っぽいなぁ、とは思うが、さすが世界のリゾート、バンフ。絵はがきの景色を実感でき、みどころは、郊外にコンパクトにまとまってあり、便利な都会生活と大自然を共有できる、こりゃ、日本人好みだわ。
バンフ発祥はこの温泉から
今は温泉と洞窟をツアーし、資料や映画(バンフ開発の歴史)をみる博物館だ。ほとんどの有料施設は家族料金というのがあって、随分とお得。しかし、大人ふたり、こども二人というのが「家族」なのでうちみたいに子ども3人の場合は、別に子ども料金一人分いるのだよ。やっぱ、子どもは二人がお得だよな、としばしば考える料金システムである。
ここは、「記録映画はおもしろいけど、ぜったいいいよ、って感じでもないな」
だって、温泉なんか手と足をつけるだけなんだもん。が、何の予備知識もない私たちには、歴史のお勉強になっていい。何しろ、発祥の地だ、価値がある。ツアー客はみんなここへ来る。
メインストリートのはずれには、いくつか博物館があり、共通の入場券を買うとお得なので、3つほどまわる。どこも規模は小さいがていねいに見て回るとそれなりにおもしろい。子どもは、大きな剥製をみて喜ぶだけだが、剥製みるだけでも楽しい。大きくてりっぱだ。雨がふると博物館かプールにいくしかないし、雨のときのためにとっておいてもいいかも。
バンフスプリングスホテル(ドラマで、主人公がバンフにいる、という設定だと必ずこれがうつる老舗の一流ホテル)のそばにあるボウ滝。マリリンモンローの映画ロケに使われた滝ということで有名だ、そうで、行くと人出が多かった。滝は「へ?これが滝?」と言ったくらいだが、みんなゆったりそこらにすわってなごんでいた。
いやー、これはいい。温泉なのだろうが、つくりはまさにプール。雄大な景色がすばらしい。広い、泳げる。ただし、ほんとは泳ぐのはいけないらしい。良くないのは、ずっとつかってるには温度が高すぎること。それと、ここに見物だけにくる観光客が多いこと。見てるだけではアカン。つからなあかんで、と強く主張したい。水着もバスタオルもレンタルできるんだからさぁ。(でも、こんなのは着たくない、というダサイ水着なのでやはり水着は旅の必需品である)
キャンモアへもどりもう1泊。スーパーで買った総菜で夕食。やはりこれが一番か?部屋にコーヒーメーカーがあれば、たいていこれで十分。彼はビールがあれば十分。
また余談だが、 カナダという国は、ジュースやビールの缶やプラボトルにあらかじめデポジットを上乗せして売る。1本につき5セントだから、集めればけっこういいお金。浮浪者は道に転がっている缶やゴミ箱をあさって、それはけっこう美化に役だっている。ケベックだと、スーパーに換金するコーナーがあるのだが、ジャスパーだのバンフなどにはそういうものがない。聞くと、郊外の換金所を教え、そこに行け、という。ここでは、デポジットだけとって、返金するところを隠しているのだ。ずるい。私たちは、10数本の缶を抱えて換金しに行ったぞ。実際来てるのはレストランや店などの業者らしい、大量に換金する人たちばかりだった。観光客はぼられているのだ。